待ち受けモード

こちらの記事の続き。

tercel-s.hatenablog.jp

先日、仕事で珍しく声を荒げてしまった。

きっかけはほんの些細なことだ。 全体進捗会議の場で、他チームから『たーせるチームので我々の進捗が停滞している』という言い掛かりをつけられ、そのときから僕の心の中に火種が燻っていた。

毎日、僕の元にはそれなりの分量のチケットが他チームから届く。 軽微なQ&Aから、重たい課題まで様々だ。

その中には、「○○ライブラリの使い方が分かりません。使い方のサンプルを作ってください」とか、「××ツールの使い方が分かりません。手順書を作ってください」とか、そういう理不尽な要求もかなりの割合で混じっている。

念の為に申し添えると、○○ライブラリも××ツールも、僕が開発したわけでもなければ保守サポートの窓口になった覚えもない。

僕は、「それについてはしかるべき問合せ先があるので、そちらにいてください」という返答を続けていた。 訊くべき相手が違うのだから、そう言わざるを得ない。

しかししょうりもなく、先日再び同じ起票者から的外れなチケットが投げつけられた。

その末尾には、悪意に満ちた一文が書かれていた。

『とっとと対応してください。こちらの進捗が遅れます』

もはや故意犯としか思えない。

僕の中で、何かが切れる音がした

自助努力もせず、自身の能力不足を棚に上げ、仕事の遅れの責任を他人に擦り付けているだけではないか。

僕はくだんのチケットを全メンバに向けて晒し上げ、『そんなことは私の知ったことではない!』と猛反撃した。

はっきり言って、何から何までんぶにっこで、箸の上げ下ろしまで教えてやらないとプログラムひとつマトモに書けないような奴が、恩知らずな態度で大騒ぎする有様にいい加減うんざりしたのだ。

ここまでが、本日の前置きである。

待ち受けモード

とにかく、追い詰められて余裕がなくなると、反撃のきっかけや口実を全力で探しにいくという状態に陥りがちである。

僕はそれを、『怒りの待ち受けモード』と呼んでいる。

  • あいつには、いつか雷を落とさないといけない
  • 次に××な事をされたら、今度こそガツンと言ってやる
  • 今日という今日は、絶対に許さない

普段は、つとめてこのような状態を避けるよう心がけていたが、ここ最近は特に心のゆとりが無い日々を送るあまり、無意識に怒りを蓄積してしまっていたように思う。

が、今にして思えば、ものすごく大人げないことをしてしまった。

そこまで強い対応が、本当に必要だっただろうか。 相手をねじ伏せるようなことをして、誰が得をしただろうか。

以後、本当に気をつけねばならない。

Qrunch はじめました

思うところあって、技術系日記のアウトプット先を「はてな」から「Qrunch」に変えてみようと思い立ちました。

tercel.qrunch.io

一番大きな理由は、僕にとってはてな」へのアウトプットはコストの高い作業になってしまっており、今の生活ペースを考えるとコンスタントな記事の投下がより困難になりそうだからです。

特に技術系の記事は、テーマに沿って「モノを作る」「解説を書く」という2階建ての営みが必要であり、さらに(メインブログの方では)文章の行間を埋めるための図版を描いたりといった手間暇をかけています。

それはそれで楽しい作業ではありますが、「覚えたことをその日のうちに誰かに話す」というスピード感が全く出ません。

そんなわけで、鮮度の落ちやすい話題のアウトプットに関しては Qrunch に切り替えて様子を見ようと思った次第なのでありました。

ちなみに、数学の話やポエムなどは引き続きこちらで公開しようと思います。

逃避について思うさま書こうと思う

そういえばかつて、さんなか もとかつという一般人の青年が、バラエティ番組の企画で「みちのくプロレス」に入団し、練習の苛酷さに耐えきれず何度も脱走する──というドキュメンタリー風のコンテンツが放送されたことがあった。

番組内では直接の言及こそなかったが、この企画の本来の目的は、三中の素行をめる為であったと言われている。

お客様気分

しかし、本人にとってはちょっとした体験入団のような感覚で*1、特に企画開始当初は「ある程度適当にかじった頃合いで東京に帰して貰えるだろう」とたかくくっているかのような節が見受けられた。

三中はもとより空気を読むのが苦手なキャラだった。 まして番組の企画という特別枠での入団。 恐らく“お客様扱い”されているという意識から脱しきれなかったのかも知れない。

周囲が三中の育成に真剣に取り組む中で、当の本人だけが不真面目な練習姿勢のままであった。

見えないところで手を抜いたり、自分が不利になるだけのウソを平気でいたり──。

やがて、こうした本人の無自覚を指摘する周囲の声が、次第に厳しさを増していった。

ようやく三中は、練習生テストを受けるのは他の誰でもなく自分自身である事、それがなまなかな努力では到底達成できない事に気付き、ついにカメラの前で泣き言を並べた挙句に合宿所を脱走してしまう。

企画の顛末

このVTRには後日たんがある。 紆余曲折の末、三中は自身の一存で企画を強制終了させ、それが原因で番組内での自身の立場を危うしてしまった。

さらに、その事後対応で見え透いた言い訳を続けたことで、スタッフや他のメンバーの心証を余計に悪化させ、最終的には番組を追放された。

ここまでのあらましも後の放送で明らかになるわけだが、くだんの番組は編集が実に巧妙で、非常にナチュラルな流れで「あの甘ったれの問題児のわがままをこれ以上許すな!」みたいな空気が出来上がっていったように思う。

僕たちはどう生きるか

ここまでが長い長い前置きであった。

く言う僕も、人生の様々な局面で逃げ出したい衝動に駆られる事が往々にしてある。 そんなとき、この一連のエピソードが頭をよぎるのだ。

僕の業界も『炎上案件から逃げずに完遂した』というだけで賞讃される傾向にあり、その一方で再起不能になるまで追い詰められた人を何人も知っている。

《本気でヤバくなったら逃げてもよい》という言葉は、送り手・受け手の立場や周囲の状況に応じて、正解にも不正解にもなりうる難しい命題で、少しだけ役職が上がった今、ますますそのジレンマにおうのうする日々を送っている。

逃げると、確かに一時的に立場は悪化する。 というか今までの世界にいた人間の殆どが敵に回る

だからと言って必要以上に悲観する事はなくて、敵に回った人たちと距離を取って生きる覚悟さえあれば幸せになる機会はこの先いくらでもあるんじゃないかな──。

……まぁいつもながら、何が言いたいんだか分からん日記になった。

*1:それは、男色ディーノ野橋太郎から『本気でプロレスラーになる覚悟があるのか?』と問われたときに、一瞬躊躇の表情を見せることからも明らかであった。

がんばることをやめてみる

最近、仕事での風当たりが強い。

他チームから、生産性低下・進捗遅れの“ていの良い言い訳の道具”として僕らが利用されており、内心ふんまんやるかたない思いでいっぱいだ。

そこで僕たちは、意図的にがんばることをやめた。

売られた喧嘩は紳士的に買うとして、手始めにWBSから他チームへの思いやりタスクを徹底的に削った。

これまで割と無理を押してプロジェクトの全体最適とやらに尽くしてきたつもりだったが、このたび全く奏功していないことが判ったので、僕の権限で、チームメンバーは最低限のタスクを消化したら帰ってよいことにした。

僕自身も他チームとの平和的協調路線を捨て、チーム内部の指揮に大きなウェイトを置くことにした。なにごとも合理的に行こう。

決して無責任になったわけでもやけを起こしたわけでもない。 ただ無責任な人らの相手をすることのバカバカしさにようやく気付いただけである。

──少し文章に力が入り過ぎたかも知れない。

ただ、世の中綺麗事だけでは渡っていけず、どこかで善人の仮面を脱ぎ捨てねばならない。

そして、今置かれている状況と、僕自身の価値観を照らし合わせたとき、選ぶべき答えはたった一つだった。

いま僕は、それを迷いなく選び、そしてその通りに動くことにした。 ただそれだけだ。

つづきはこちら。

tercel-s.hatenablog.jp

確率統計の復習: 二項分布およびその期待値と分散

まったり確率統計の復習中。 今日は二項分布を学び直す。

反復試行の確率

1回の試行で事象 { A } が起こる確率を { p }、起こらない確率を  { 1 - p} とする。

この試行を  { n } 回行い、 {A} がちょうど  {x} 回起こる確率  {P_{x}}は、以下のように求めることができる。

 
{P_{x} = {}_{n}\mathrm{C}_{x} p^{x} \! \cdot \! (1-p)^{n-x} 
}

なお、高校数学(数学II)の範囲だが、{ {}_{n}\mathrm{C}_{x} }組み合わせの数と呼ばれており、 {n} 個の異なるものの中から重複を許さずに {x} 個を選ぶパターンの総数であり、以下のように定義される。

 {
{}_{n} \mathrm{C}_{x} = \dfrac{n!}{x! \! \cdot \! (n-x)! }
}

ちなみに、(0を含まない)自然数{n}かいじょう {n!} { n! = n \! \cdot \! (n-1) \! \cdot (n-2) \cdots 2 \! \cdot \! 1} で求める。 ついでに  {0! = 1} である。

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確率統計の復習: 離散型確率分布のモーメント母関数

こんにちは。 先日、デザインフェスタに行って、動く飛行機 (?) のおもちゃを買ってきた たーせるです。

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確率統計の復習: 期待値と分散

参考書を読みながら、まったり確率統計の復習中。

離散型確率分布の期待値と分散

離散型確率変数 { X = x_1,\, x_2, \, \cdots ,\, x_n } に対して、それぞれ確率 { P = p_1,\, p_2,\, \cdots ,\, p_n } が割り当てられている確率分布における {X}期待値を、以下のように定義する。

{ E [ X ] = \mu = \displaystyle\sum_{k=1}^{n}x_{k} p_{k} }

ちなみに上式の {E} をある種の演算子とみなすと、以下のように線型性 { E [ aX + b ] = a E [ X ] + b } が成り立つことがわかる({ a, \, b } は定数)。

{
\begin{align}
E [ aX + b] &= \displaystyle\sum_{k = 1}^{n} (ax_k + b) p_k \\
&= a \underbrace{ \displaystyle\sum_{k=1}^{n} x_k p_k }_{ E[ X ] } + b \underbrace{ \displaystyle\sum_{k=1}^n p_k }_{1} \\
&= a E [ X ] + b
\end{align}
}
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